高齢者施設に関する検討会報告

(上記写真:カトリック仁豊野ヴィラ濱口施設長)

4月23日(月)、「カトリック仁豊野(にぶの)ヴィラ」(姫路市)の濱口一則施設長と、その経営母体であるカトリック大阪教区の司教総代理・神田裕神父様に友部修道院にお越しいただいて、信徒と修道者が共に老後を過ごす施設の可能性を探るべくお話しを伺いました。
当日はイエズス・マリアの聖心会の神父、シスター、信者の皆様、計約70名ほどが集まり、皆熱心に耳を傾けていました。

介護保険制度を導入しない施設の問題点や運営の厳しさも実感しましたが、参加者より「前に進むためには検討会を発足させては」という意見も出され、実現の可能性を信じて動き出そうとする機運が感じられる検討会となりました。

以下その概要を、濱口施設長のお話し、神田神父様のお話し、参加者の意見の順でお知らせします。

「カトリック仁豊野ヴィラ」及び「ドムス・ガラシア」の詳細情報につきましては、ページ下部の詳細情報欄をご参照ください。


①濱口施設長のお話し

【「カトリック仁豊野ヴィラ」及び「ドムス・ガラシア」サービス付き高齢者専用住宅+医療+介護サービス一体化構想】

■カトリック仁豊野ヴィラ

修道者の高齢化とそれに伴う介護問題を受けて、2000年4月に高齢司祭・修道女たちが過ごす施設として姫路市に設立。同施設は姫路マリア病院に隣接。

介護保険制度を導入すれば信者以外も受け入れる事になり、また、入居期間が限定されてしまうため、介護保険制度による施設ではなく在宅の一形態(高齢者が集合的に住む家)として、10法人(5女子修道会+大阪教区+京都教区+御受難会+パリミッション+フランシスコ会)が運営。

当初入居者が少なく、介護度に関係なく利用料を一律としていたこと、介護保険制度に依らない施設であること、運営する各法人に専門の職員がおらず決定に時間がかかりすぎる等の事から経営上の悪循環に陥ったが、様々な経営改善を重ね今日に至る。

<経営改善施策>

  • 重度か否か、認知症等の行動障害があっても入院の必要性がなければ直ぐに受け入れる体制とした。経験のある介護職を常勤雇用した。
  • 要介護度に合わせて生活費規定を改めた。
  • 一般介護施設に移行する方法を検討した。
  • 女性の視点で分析、可能な限り改造した。

 

■「ドムス・ガラシア」サービス付き高齢者専用住宅+医療+介護サービス一体化構想

「老いを福音的に生きる。教区が関わることによって超修道会を実現する。」という新たなニーズが生まれた。
信徒も司祭も男女修道者も司祭修道者の両親も入居できる施設を作ろう!という目的で運営会社「株式会社ガラシアWING」を設立 (2018年4月設立予定)し、施設「ドムス・ガラシア」・サービス付き高齢者専用住宅+医療+介護サービス一体化構想が、実現に向けて動き出した。同所で医療と介護業務を一括運営し、男女修道会のニーズに信徒が応える仕組みを構築し、全国の同様のニーズに応えるモデル事業と位置づけ、そのノウハウを伝える。

 

■濱口施設長からの問題提起とメッセージ

茨城に高齢信徒と司祭、シスターが暮らせる「街」をどのように造るか?

地域の特性も加味して実現に向けて前向きに取り組んでほしい。

 

②神田神父様のメッセージ

元気に動けるうちは人間も動物だが、寝たきりになれば植物に近くなっていく。

植物は動けないわが身が生き抜くために、いい匂いを発したり、綺麗な花を咲かせたり、種を飛ばしたり懸命に生命をつないでいる。

寝たきりになって植物に近くなった人間が出来ることは、ケアしてくれる方たちにたくさんの「ありがとう」を伝える、或いは醸し出すことなのではないかな。

老後の施設を作るという事は、老いの人生を考えることであると思う。

茨城の皆さんにも前向きに、茨城のオリジナルな修道者と信者が共に暮らせる施設の実現に向かって取り組んでほしい。

神田神父

③参加者による意見

  • 茨城というカトリック人口の少ない地域で司祭男女修道者・信者が共に老後を暮らせる施設が実現可能なのか?
  • 高い利用料を払える人はそんなに多くない。それをどう賄っていくのか?
  • 建設費、運営費、人員等の問題をどう解決していくのか?
  • 前に進むためには、検討委員会を発足させるべきでは?

 

神父側から、「介護が必要になって一般の施設に入所すれば「○○神父」ではなく「○○さん」と呼ばれるだろう。召命を受けて司祭になったからには人生を終えるまで「○○神父」でいたい。そして信者とともにあっての神父である。」というお話もありました。

 

■本間管区長より

問題は山積しているが、実現しようとする熱意が大事。

またこのような場を設けたい。その時には多くの方の参加をお願いしたい。

本間管区長


「カトリック仁豊野ヴィラ」及び「ドムス・ガラシア」の詳細情報(PDFファイル)