聖香油ミサ

聖香油ミサを通して感じる生きている神様を賛美する大切さ

さいたま教区では毎年聖週間の水曜日に神父様達に大切な司祭への召命を振り返り、約束の更新をする聖香油ミサがあります。
今年はさいたま教区の司教館がある浦和教会で山野内司教様がさいたま教区に着任なされて初めての聖香油ミサを司式なさりました。
聖香油ミサはさいたま教区内の多数の神父様や会衆の皆が積極的に歌い、司祭団の約束の更新、洗礼志願者の油と病者の油の祝福、香油の聖別、塩田神父様の音楽の指導もあり実り豊かな神様への賛美になりました。

山野内司教は説教の中で聖香油のミサは司祭に大切であることはもちろん、今回は信徒の方に理解されている方が少ない教区司祭と修道司祭の違いと第2バチカン公会議以降までの歴史を語られました。その中で昔は修道司祭は公での小教区での秘跡の執行やその他奉仕は禁じられたそうです。しかし教区司祭達だけでは司牧しきれず修道院に小教区の司牧の依頼をされていて第2バチカン公会議以降も叙階を受けた修道司祭は滞在している教区で司牧を手伝う事などはあるが、公会議公文書(司教の司牧任務、修道生活の刷新)には厳密な役割の区別はなく、お互いに置かれている状況と与えられている賜物(カリスマ)に応じて司牧しているそうです。

今回の聖香油ミサで山野内司教様が説教の中で語っておられた個々の宣教地に応じて教会の法や教えを適用させていくイエズス会の宣教の伝統である福音の土着化が大切だと思いました。
互いに忍耐や理解しなければ出来ないので難しいですが、「死んでいる者たちに、自分たちの死者を葬らせなさい。あなたは行って、神の国を言い広めなさい」(ルカ9:60)のような険しく狭い信仰の道を神様の恵みで通り、今日の福音 「主の霊がわたしの上におられる。貧しい人に福音を告げ知らせるために、主がわたしに油を注がれたからである」(ルカ4:18)でイエス様が告げられたらように洗礼の秘跡で聖霊と油を授かって、信仰告白をした神の民として私達信者一人一人がイエス様のように聖霊の恵みで天の父に祈り答えてゆけば、互いに対立していて困難な課題でも理解しあい、乗り越えさらに素晴らしい共同体に成ります。

明日から聖週間の典礼ですので教会共同体の皆でイエス様の受難と復活を祝う時期です。今は教会の時でイエス様は目には見えませんが、エマオでの出来事のように「パンを裂いてくださったときにイエスだと分かった次第を話した」(ルカ24:35)
となるように私も侍者や聖歌隊として典礼での奉仕を通してイエス様の復活祭を祝い、教会共同体皆で今も生きて働いておられるイエス様を分かち合いたいです。

水戸教会 戸國 草太